家族信託・成年後見認知症対策としてどちらが自分に合っているか比較解説
はじめに:資産凍結を防ぐ「攻め」と「守り」の対策
認知症などで判断能力が低下すると、預貯金の引き出しや不動産の売却、介護施設の入居契約などが困難になる「資産凍結」のリスクが生じます。町田・相模原エリアでも、老後の安心を求めて事前対策を検討される方が非常に増えています。
その際の主な選択肢が「家族信託」と「成年後見(任意後見)」です。
実は、2026年に成年後見制度が大きく見直される方針が示されたこともあり、今、制度の選び方が転換期を迎えています。本コラムでは、それぞれの特徴を徹底比較し、「自分にはどちらが合うのか」を判断するためのポイントを分かりやすく解説します。
1. 家族信託と成年後見、制度の決定的な違い
まず、両制度の「目的」と「性質」の違いを整理しましょう。
1-1 家族信託
自分の財産を信頼できる家族(子供など)に託し、特定の目的(自分の生活費や介護費に使う、将来孫に引き継ぐなど)に従って管理・運用・処分してもらう仕組みです。
- 強み: 自由度が非常に高く、不動産の売却や積極的な資産運用も可能。
- 弱み: 施設への入居手続きなどの「身上監護(法律行為の代行)」はできません。
1-2 成年後見
判断能力が不十分な方を、家庭裁判所が選んだ後見人が守る制度です。
- 強み: 財産管理だけでなく、介護サービスの契約や役所の手続きなど、生活全般のサポート(身上監護)をカバーします。
- 弱み: 裁判所の監督下に入るため、積極的な資産活用や相続税対策ができなくなるなど、柔軟性に欠ける面があります。
2. 2026年改正で変わる!成年後見制度の最新情報
これまでの成年後見制度は「一度始めると一生やめられない」「専門職への報酬が一生続く」といった点がハードルとなっていました。しかし、2026年2月の法制審議会の答申により、制度は大きく柔軟化する方向へ進んでいます。
- 「終身制」の廃止へ: 遺産分割や不動産売却など、特定の目的が終われば後見を終了できるようになります。
- 「補助」への一本化: 従来は「後見・保佐・補助」の3段階でしたが、個人のニーズに合わせて支援範囲を決められる柔軟な制度に再編されます。
これにより、「必要な時だけ後見を利用する」という選択肢が現実的になりました。
3. 徹底比較:コスト・柔軟性・タイミング
家族信託 | 成年後見(任意後見) | |
開始のタイミング | 判断能力があるうちに契約 | 判断能力が低下してから開始 |
初期費用 | 高め(設計・登記費用など) | 低め〜中程度 |
ランニングコスト | 家族なら原則無料(管理報酬) | 専門職なら月額2万〜6万円程度 |
財産運用の自由度 | 非常に高い(積極運用も可) | 低い(元本保証が基本) |
不動産売却 | 受託者が速やかに行える | 裁判所の許可が必要な場合がある |
身上監護(契約等) | できない | できる(施設入居、入院など) |
4. あなたに合っているのはどっち?チェックリスト
今の状況に合わせて、どちらを軸にすべきか考えてみましょう。
「家族信託」が向いている方
- [ ] 信頼できる子供や親族が近くにいる
- [ ] 実家を売却して、自分の介護費用に充てたい
- [ ] 特定の財産を、将来的に特定の孫などに引き継がせたい
- [ ] 相続税対策(アパート経営や組み換え)を継続したい
- [ ] 裁判所の干渉を受けずに、家族間で柔軟に財産を動かしたい
「成年後見」が向いている方
- [ ] 頼れる親族がいない、または親族に負担をかけたくない
- [ ] 施設入居や入院の契約など、生活全般の代理人を探している
- [ ] 第三者(専門家)に、厳格に財産を管理・監視してほしい
- [ ] 悪徳商法などの被害から本人の権利を守りたい
5. 最強の備えは「いいとこ取り」の併用
実は、どちらか一方を選ぶ必要はありません。山猫司法書士事務所では、「家族信託」と「任意後見」の併用を推奨するケースが多いです。
- メインの資産(実家や多額の預金): 「家族信託」で家族に管理してもらい、自由度とスピードを確保する。
- 身上監護(契約や日常の細かな支払い): 「任意後見」で法的な代理権を確保し、生活面を支える。
この二刀流にすることで、資産凍結を防ぎつつ、将来介護が必要になった際の手続きもスムーズに行える「死角のない対策」が可能になります。
6. 町田・相模原で認知症対策を相談するなら
相続や認知症対策は、単なる手続きではなく「家族の想い」を形にする作業です。町田市南大谷の山猫司法書士事務所では、以下の3点を約束しています。
① 「制度ありき」ではない提案: まずはお話をじっくり伺い、家族信託、後見、あるいは遺言のどれが最適かをゼロベースで検討します。
② スピード感のある対応: 認知症はいつ進行するか予測できません。「今できること」を迅速にカタチにします。
③ 100%以上のサポート: 契約書を作って終わりではなく、信託口口座の開設や運用後のアドバイスまで、伴走型で支援します。
まとめ:不安を「希望」に変える第一歩を
「家族信託」も「成年後見」も、本質的な目的は同じです。それは、「本人が自分らしく、安心して最後まで過ごせること」、そして「支える家族が途方に暮れないようにすること」です。
2026年の制度改正により、選択肢はこれまで以上に広がる可能性があります。
「自分の場合はどうなるの?」「費用はどれくらい?」と少しでも疑問に思われたら、お気軽に山猫司法書士事務所の無料相談をご利用ください。町田・相模原の皆さまの「心強いパートナー」として、最善の道を一緒に考えさせていただきます。
